子どもに掛かるお金は何があるのか

4人の子どもを育てていると、よく「大変だね」と言われます。恐らくこの「大変」には、お金と手間という2つの側面があるのでしょう。そして子どもを産むか悩まれている方も、きっとこの点が大きなネックになっているのだと思います。そこで、これまでの子育てで何にお金が掛かったのか、我が家のケースを少しまとめてみました。具体的な金額は伏せますし、家庭によってさまざまですが、少しでも子育ての参考になれば。

出産費

まず、子どもを産むには出産費用が掛かります。具体的な金額は医療機関や分娩方法などにもよりますが、おおむね50万円前後でしょうか。健康保険に加入していると出産育児一時金が支給されますが、場合によってはこれを上回る可能性もあるでしょう。

出産までも通院に交通費が掛かったり、別で検査等が必要になったりすることもあります。いつも食事の用意を奥さんに頼っていれば、入院中は外食やお弁当がメインになって食費が嵩むかもしれません。ちなみに我が家では娘が産まれた際、どうしても全員で立ち合いたくて病院近くのホテルに1泊しました。これもまた、出産に伴った出費の一つですが、3人の兄たち(自分も)に貴重な経験をさせてあげられたので安いものだと思っています。

・参考:厚生労働省|出産育児一時金の支給額・支払い方法について

食費

家族が増えれば食費も増えます。ミルクや離乳食から始まり、次第に大人と同じものを食べるようになり、その量は成長と共に増えていくものです。特に中学・高校ともなれば、大人顔負けで驚くほどよく食べます。我が家はお米を30kgで買うことがありますし、外食は食べ放題が基本。たくさん食べるのは良いことですが、買い物する際はとにかく安いものを探します。お陰さまで、特にお肉やパン、フルーツ等についてはコストコのヘビーユーザーです。

光熱費

お風呂に入る人数が増えるからガスや水道代が上がる、人数分だけ調理時間が長くなるのでガス(IHなら電気)の使用量が増える。スマホだって今は中学生から持つようになるため、その充電だって電気代が掛かります。子どもそれぞれに部屋を設ければ、電気や暖房もそれぞれの部屋で使うでしょう。

ちなみに暖房について、うちでは薪ストーブを導入しています。薪ストーブの購入代はありましたが、薪は無料でもらって自分で割る。ストーブの熱や炎を使った料理もできるので、節電だけでなく色々と楽しめています。

住居費

子どもが増えれば、夫婦で住んでいた家は手狭になります。そして、これは子どもの人数が増えても同様です。少し狭くても我慢して住むというのも一つの方法ですが、あまりおすすめはできません。家が狭いというのは、思っている以上に不便ですしストレスが溜まるものです。特に最近は在宅で仕事する方も増えましたので、より広さを重視するケースは多いのではないでしょうか。実際、私も結婚してからこれまで何度も引越しましたので、参考にご紹介します。

我が家の引越し経緯

私は夫婦二人のとき、2DKのアパートに住んでいました。長男が産まれてからは賃貸のマンションや戸建てを経て、東京都内に3LDKの戸建て(敷地面積90㎡弱)を購入。そこで次男、そして三男が産まれたのですが、家が狭いのと社宅賃貸を利用しようかという方針で家を売却しています。このとき、すでに独立して都心部に出ることも減っていたので千葉県印西市へと移住。印西市で住んだのは駅前の3LDKマンション。敷地面積はあまり前の家と変わらないものの、階段などない分だけ広く、何より家族みんな集まるリビングが広い点に惹かれました。

しかし、コロナ禍で子どもたちが在宅するようになって「うちって狭いんだな」と気付き、再び引越しを決意。同じ印西市内で中古住宅を購入し、現在も住んでいます。広めの庭付きで敷地面積は190㎡弱と倍くらいになったので、とりあえず6人家族でもゆとりを持って過ごせています。ちなみに、このタイミングで犬も飼い始めました。

移動費

どこかへ行く際には、当然ながら移動費が掛かります。小さい頃は無料で乗れるバスや電車も子ども料金となり、やがて大きくなれば一般と同じに。旅行するのでも新幹線や飛行機など利用すれば、家族の人数だけ費用が増えるのは当然のことです。海外旅行する際には、いつも清水の舞台から飛び降りる覚悟で手配しています。

家族が多い場合は、車が欲しくなるかもしれません。電車等では移動中に騒がしくて周囲に気を遣いますし、何より子どもたち全員を引き連れて動くだけで大変。車なら車中は騒がしくても、家から目的地までそのまま迎えますし、周りを気にすることもないでしょう。とはいえ、車の購入費だって安くありません。まして家族が多ければ、ミニバンなど大きい(=高い)車が必要になります。もちろん、維持費やガソリン代、遠出するなら高速料金も。ただ、新幹線などに比べれば、全員の交通費を支払うより移動費は安く抑えられるので、大家族こそ車は手放せなくない移動手段です。

教育費

学校はもちろん、塾に通うなど教育費もなかなかの負担になります。小中学校は国公立なら授業料は無料ですが、他にも色んなお金が集金されるので注意してください。高校以上は学費が発生しますし、自治体にはよるものの、学費補助制度には多くの場合で所得制限が。たくさん子どもを育てるには多く稼がなければいけませんが、稼ぎが増えると補助を受けられなくなるというジレンマに悩まされています。また、中学以上だと部活動が始まりますが、思いのほかユニフォーム代や大会費用などお金が掛かるものです。

塾についても、学年が上がるほど高くなります。「塾は行かなくても」と思っていても、受験期になれば通わせることになるケースが多いでしょう。我が家でも長男の高校受験では、かなり塾にお金を掛けました(学力が低かったのもありますが…)。塾費用は「思っている以上に高額だ」と驚く方が多いようなので、早めにリサーチしておくのがおすすめです。学年や通塾回数によりますが、中学3年なら月4~5万円程度でしょうか。なお、高校進学後はいったん学校だけに任せてみたものの、結局はオンライン塾に通っています。さらに早めの勉強習慣が必要だと痛感し、中学生の次男、小学生の三男、そして幼稚園児の長女は公文に通わせ始めました。

長男は幸いにも公立高校へ進学しましたが、私立なら学費は比べ物になりません。これから次々と進学していくので、もっと負担は増えるのが目に見えています。日本政策金融公庫によれば、すべて公立進学でも、幼稚園から大学までで800万円以上もかかるのだとか。これに私立が加わったら…。老後資金も気になるところながら、まずは目先に待ち構えている子どもたちの進学に向けて、いかに資金を溜めておくか頭を悩ませ続けているところです。

・参考:日本政策金融公庫|教育にかかる費用はどのくらい?

習い事

人によっては贅沢だと言われるかもしれませんが、習い事も子どもの成長には必要だと思います。色んな経験を積む中で、好きなこと、得意なことを見つけてくれるでしょう。長男は高校生なので除外します(彼も色んな習い事を経験しました)が、現時点で我が家では以下のようになっています。

  • 次男:スイミング、公文、ランニングクラブ
  • 三男:スイミング、公文、空手、かけっこ教室
  • 長女:スイミング、公文、バレエ(キャンセル待ち)

スイミングと公文は共通していますが、同じ習い事なら送迎が楽です。場合によって、複数名だと入会金が免除されたり、月額費用を割引してもらえたりすることも。スイミングが3人目から半額になるので、私も入会して待ち時間で泳いでいます。また、空手とバレエ(人気で入りたいけどキャンセル待ち)はスポーツジム内で行われており、子どもが通っていると格安利用できるので妻と私も入会しました。健康のためずっと他のジムに通っていたので、これも一つの節約です。なお、「ランニングクラブ」と「かけっこ教室」は私が運営・指導しているWILD MOVEに参加。ランニングクラブは長男も部活がない日だけ参加しています。

習い事の費用はさまざまですが、例えばスイミングなら月10,000円前後でしょうか。空手などの格闘技も8,000円前後が相場と言えそうです。もちろん水着やゴーグル、胴着を買うなど月謝以外にもお金は掛かります。特にユニフォーム類は、サイズが小さくなれば買い替えなければいけません。また、上のクラスに行くことで、新しく用意するよう求められるもの(スイミングの帽子、空手の帯など)も習い事によってあります。

その他の出費にも注意!

代表的なお金の掛かるものを挙げましたが、家庭によって必要なお金はさまざまです。また、例えば病気やケガによる医療費をはじめ、突然の出費も考えておかなければいけません。子どもは保険適用内なら安く(自治体によっては無料)済みますが、何があるかは誰にも分からないものです。

あるいは、クリスマスになれば人数分のプレゼントを買いますし、お年玉やお小遣いだってあります。洋服も同じ性別なら“おさがり”という手がありますが、大きくなれば嫌がられるのではないでしょうか。スマホを持たせるのにも購入費や通信費、将来的に遠くの学校へ通えば仕送りなど。いつ、どのタイミングで、何が必要になるかは分かりません。だからこそ、まず知っておくこと。そのうえで、できるだけ早い段階から備えておくことが大切なのかなと、まだ子育て途中ながら考えています。

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