早いもので1月も後半。学校や幼稚園が始まって、いつも通りな日常を送っています。年を重ねるごとに時間の流れを早く感じるようになった気がしますが、だからこそ毎日を全力で楽しみ、生き抜かなければと思うところです。
年末年始は、たくさん子どもたちと走りました。主には中学・高校で陸上部に所属している長男&次男とですが、公園で走る際には三男も連れて。もちろん走力はみんな違うので、その辺は距離など上手く調整しました。例えば長男と5km走った後、さらに5kmを次男合流で走る…とか。三男と走るときは300mコースを使い、周回数や休憩時間などを変えてインターバル走に取り組みました。
走りながら会話することのメリット
ゆっくり一緒に走るのは、親子のコミュニケーションとして非常におすすめです。キャッチボールも良いですが、より近い位置で会話しながら取り組めます。話題なんて考えず、ちょっとした雑談や冗談を言い合うのでも構いません。そういう、他愛ない会話が子どもにとっては大切な時間になるでしょう。ちなみに次男は、私と長男のくだらない掛け合いを見ているのが楽しいそうです。
もちろん、ちょっと真剣な話をするのにも走りながらはおすすめ。走るときはお互いに進行方向を見ているので、顔を合わせることがほとんどありません。だからこそ、照れや緊張などといった感情が生まれにくく、普段あまり言えないことも言いやすくなります。もしかしたら、悩みや相談事を投げかけてくれるかもしれません。私は、よく何か注意しなければいけないことがあると、走りに誘って話すようにしています。つい感情が高まって叱ったり怒ったりしがちな方も、走りながらだと冷静に話しやすいので試してみてください。
また、運動が苦手な子でも、会話しながらだと思っている以上に走れる点もメリットです。意識が会話に向いているので、疲労を感じにくくいつの間にか距離が伸びていきます。「こんなに走れたのか」という達成感は、苦手意識を少し薄れさせてくれるのではないでしょうか。
一緒に切磋琢磨できることの素晴らしさ
会話できる程度のランニングだけでなく、しっかりトレーニングとして走ることにも魅力があります。一緒に切磋琢磨することで、親子としてのみならず仲間あるいはライバルとしての関係も築けるからです。もちろん、走力は違っていて構いません。そんなものは、距離や回数などを調整すればどうにでもなります。例えば大晦日、近くの公園で長男&次男と煩悩を振り払うべく108分間走しました。1周約400mのコースを、ひたすらぐるぐる回る…まさに苦行です。一人だったら私だって嫌になる内容ですが、3人みんな走り切りました。
400mですから、何回も抜きながら走ることになります。そのたびに残り時間を伝えたり激励言葉を掛けたりするのですが、ただ見ているのではなく一緒に走っているからこそ、その言葉はより強く背中を押すことができるのではないでしょうか。次男は何度か声に対して「よし!」と気合を入れていましたし、長男は抜くたび少しペースを上げてついて来ようとしていました。そして走り切った後は、疲れより充実感に溢れた顔になっており、親子というより仲間のような感覚でスーパーへ向かい、ジュースで乾杯したのは素敵な思い出です。
これは陸上やランニングの指導でも大切にしていることですが、子どもに何か努力したり諦めず取り組んだりしてもらいたいなら、まず自分がやって見せることが大切ではないでしょうか。だからこそ、例えば「頑張れ」「諦めるな」と声を掛けたとき、その言葉に説得力が生まれるのだと思います。”一緒にやる”という点で走ることがおすすめではありますが、これはそれ以外でも同じです。
親子で走って健康促進
コミュニケーションや関係性構築といった他に、健康上のメリットもあります。有酸素運動が健康に良いというのは、恐らく多くの方がご存じのことでしょう。我が家の場合はたまたま子どもたちが陸上に取り組んでいますが、それ以外でもぜひ親子で走ってみてください。
会話できる程度のペースである程度の時間を走ると、脂肪燃焼効果が期待できます。また、ほどよい疲労感や走った後の達成感により、ストレス発散にもなるでしょう。新鮮な空気をたくさん吸い込みながら走ると、頭がスッキリして爽快感も得られます。心身の健康を維持・促進するために、走ることはメリットが山ほどあるのです。
また、有酸素運動は能にも良い影響を及ぼし、集中力や記憶力を高めてくれるとされています。子どもなら勉強、親なら仕事など、これは嬉しい点ではないでしょうか。運動と脳の関係については研究結果などもたくさんありますので、ご興味のある方はぜひ調べてみてください。
大会に出場するなどすればお金が掛かりますが、それ以外なら走ることにさほど高いハードルはありません。怪我しないよう走るのに適したシューズさえあれば、あとは外に出て走り出すだけです。ランニングウェアは持っているに越したことはありませんが、家にあるTシャツとストレッチ性のある動きやすいパンツがあればOK。それなら、きっとほとんどの方がすぐに用意できるでしょう。
最初の一歩が難しいかもしれないので、走った後のご褒美もおすすめ。私はラーメン屋や温泉施設をゴールにして、「それなら走ってみようかな」という気持ちを引き出すところから始めました。まず自転車で並走してもらいつつ、長距離を移動した体験から「次は走ってみよう」と繋げていくのも良いかもしれません。ちゃんと子どもの気持ちに寄り添いつつ、まずは無理のないところから。親子ランで、絆をさらに深めましょう!