ChatGPTとライティング|AIがライターにもたらすメリットや変化

これまでもライターという仕事は、「いずれAIに取って代わられるのでは?」という話をたびたび耳にしました。実際、これに関してライターの方から相談を受けたこともあります。ChatGPTが登場したことで、ますます不安に感じている方も多いでしょう。すでにインターネット上でもAIライティングの依頼を目にすることがありますし、すでにChatGPTを仕事に用いているライターも少なくないようです。

私は専門分野や取材による執筆が多いので、ChatGPTで書いた記事を求められるということは今のところありません。しかし、一定量のコンテンツを定期的に作ったり、SEO検索に重点を置いた記事を作成したりする上で、ChatGPTを含めたAIは有効な手段になり得るのだろうというのが個人的な考えです。私自身で言えば「ChatGTPに置き換えられないライターであり続けたい」というのが本心ではあるものの、仕事上で何かしら使うシーンは増えていくでしょうし、“上手く使う”ことが1つライターとしてのスキルになるかもしれないとも思っています。

なお、私は現在も紙媒体で執筆させていただく機会が少なくありません。ただ、ChatGPTは主にWebライティング(=Webコンテンツのライティング)で活用されることが多いでしょう。そのため、本ブログでも基本的にはWebライティング向けのものとして、そのメリットや注意点等を個人的視点から取り上げています。

ChatGPTをライティングで使うメリット

ChatGPTの機能等は実際に使っていただくのが早いですし、私自身そこまでヘビーユーザーではありませんが、ひとまずメリットになるだろうと感じる点は以下2つです。

①コンテンツ作成の効率化

正しくプロンプトを作ってあげれば、瞬時に目的に合った文章を作成してくれます。読み直しと編集は必要なものの、効率性で言えば、特にキーワードライティング等において大幅な改善が見込めそうです。正直、未経験者等が書いた文章と比べると、場合によってはChatGPTの方がクオリティも高い気さえします。

また、ChatGPTに記事を作成してもらうというのではなく、アイデア出しや情報収集、文章チェックなどに活用することも可能。ライティングそのものを自分で行うとしても、その他の要素で活用すれば仕事の効率化が目指せるのではないでしょうか。

②SEO最適化

インターネットコンテンツの制作においては、どうしてもSEO(検索エンジン最適化)が欠かせません。私は専門系(スポーツ分野など)の記事執筆を依頼されることも多く、この場合はあまり「SEO重視で!」と言われることは少ないものの、やはり意識としては求められます。SEOが全てとは思いませんが、結局のところどんな記事も読まれなければ価値が生まれないので、やはりSEOは必須なのだろうなと思うところです。

そうなると、ChatGPTは強みを発揮するでしょう。キーワードを指定して記事を作成してもらえるのはもちろん、SEO対策として必要な「ペルソナ作成」「構成案作成」「タイトル案作成」等も行えますし、作成した文章についてChatGPTに添削してもらうことも可能です。ただし、こうしたSEO対策に用いる場合には無料で使用できるGPT-3.5ではなく、有料版であるGPT-4を使用することが必須になります。

ChatGPTでは難しいこと

一方で、ChatGPTに難しいこともあります。そもそも文章の正確性等は担保されませんし、細かな部分で表現などおかしな点が生じることもあり、見直しと修正が必要です。実は以前、ChatGPTで作成した文章を(ほぼ)そのまま納品してきたと思われる事例があったのですが、読んですぐに分かりました。こうしたことがあるので、まだ「ライティングにAIの使用はNG」という企業等は多いのかもしれません。

また、感情に訴えるような表現、共感を生むような文章の作成は困難です。あるいは、経験に基づいたコンテンツも無理なのは当然でしょう。例えば私はスポーツ分野において独自の見解を述べたり、過去の例を挙げながら説明したりすることがありますが、これもChatGPTにできないこと。もし「ここでしか読めない記事を掲載したい」といった要望があれば、それは人間の手によって書くしかないのだと思います。こうした点は、やはり人工知能だからということになるでしょう。

大切なのはChatGPTを理解すること

ChatGPTは、これからさらにライティングでも活用シーンが増えていくことでしょう。これを前提に考えると、ライターにはまず「ChatGPTを理解すること」が必要だと思います。理解がないから、ただ不安になる。逆に理解することで、ChatGPTのメリットを最大限に生かすことができるはずです。今のところプロンプトの作成がとても重要かつ難しいポイントだなと感じていますが、そうした「ChatGPTを使いこなす」ためのスキル獲得も、まず理解がなければ始まりません。

そのうえで、自分がライターとして「どうありたいのか」を考え、必要なスキルを身につけること。私のようにChatGPTに難しい部分で執筆活動を続けるのも一つの方法ですし、ChatGPTで効率を上げてより多くのSEO記事を作成していくのも良いでしょう(今後、記事単価が下がる懸念もありますが…)。企業が自社内でChatGPTを用いた記事作成を行うようになるのなら、その校正・編集を担える人材を目指すという道も考えられるかもしれません。

AIとライターは相対する関係ではなく、ライターの存在意義や役割は消えるものではないでしょう。ただ、形状を変えながら上手くバランスを取っていくことが、これから求められるのではないでしょうか。これまでWEBライターやSEOライターと呼ばれる仕事に従事していた方は、少なからず変化を必要なのだと思います。そうしなければ、いわゆる「AIに仕事を奪われる」状態に陥ってしまう可能性もゼロではないでしょう。

昨今は、ChatGPTを活用したライティングツールなども登場しています。きっと、これからChatGPTをはじめAIを用いたツールやサービスは、どんどん増えていくのでしょう。まだChatGPTを使ったことのない方は、とりあえず無料版で構わないので使ってみてはいかがでしょうか。すでにインターネット検索すれば使い方に関するコンテンツはたくさんありますし、それこそ、分からないことをChatGPTに質問してみるのもおすすめです。

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