いいでしょ?僕の人生

ライターを取り巻く課題と求められるスキル


■今求められる、ディレクションスキル

ここまで、少々発注側を責めるような内容になってしまいました。企業でしか働いたことのない人がフリーランスの働き方を知らないことも、初めて発注するのに完璧な発注ができないことも、当然といえば当然です。ですから責めているのではなく、フリーライターを事業においてさらに活用して頂くためにも、今後の課題として具体的に述べさせて頂きました。

今回一番伝えたいのは、そうした現状においてフリーライターが持つべきスキルです。
(かなり前置きが長くなってしまいましたが、背景を理解して頂くため…ご容赦ください)
そのスキルとは、依頼内容の調整や交渉、あるいは発注者にも必要な作業を促していける力。あるいは、場合によってその他職種の方々など、周囲を巻き込んで業務を組み立てられる、

ディレクションスキル

です。

依頼があれば、作業を進めるうえで不足している情報がないか、仮説を立てながら検討する。何らかトラブルのある可能性も考え、それを回避できるように情報を求めるなどの調整を取る。スケジュールを調整したり、場合によって作業フローを提案したり、あるいは交渉などを行うケースもあるでしょう。

ライターは、“文章を書く”仕事です。しかし、ただ書けば良いというものではありません。その文章には、ライターだからこその価値があります。その価値を最大化するためには、価値ある文章を書くための土壌が必要です。
その土壌として最も大切なのが、発注者の目的やターゲット、文章のコアポイント、読み手の求めるものなどといった情報。”書く”前にどれだけこの土壌を作り上げられるかは、世に出る文章の持つ価値を大きく左右するでしょう。

では、誰がその土壌を作るのか?

発注側は、もちろん出来る限り必要な情報提供を行う必要があります。しかし相手は、フリーライターではありません。だからこそ、フリーライター側がディレクションを担い、必要な情報を引き出し、土壌を作り出すことが大切なのではないでしょうか。

もちろん、中にはどうしても対外折衝が苦手な方や、経験が浅くディレクションまで手が届かないという方もいらっしゃるでしょう。もちろん、フリーライター全員にディレクションスキルを強要するわけではありません。
だからこそ、私は会社として発注者とフリーライターとの間に立ち、まさにこの土壌づくりを日々行っています。それでも難題にぶつかることはありますし、上手くマッチせずお仕事をお断りする、あるいはご発注に至らないケースも少なくはありません。しかしだからこそ、ライター側がディレクションスキルを持つことが、いかに大切であるかを感じています。

書く人(=ライター)と、それを世に出す人(=発注者)。お互いの協力があってこそ、そのコンテンツは大きな価値を持つのだと思います。

■まとめ

今回述べたことは、何もライターに限ったことではないでしょう。デザイナーやエンジニア、カメラマンをはじめ、さまざまなフリーランサーに当てはまることも多いと思います。また、今回取り上げた以外にも、恐らく多くの課題が見え隠れしているはずです。

もちろん、発注側のリテラシー向上は今後求められる課題といえるでしょう。しかし、他に何かを求めるだけでなく、自らが成長し、働きやすい環境に取り組むことも大切ではないでしょうか。ディレクションスキルを磨くことは、ライターにとっても活躍の場を増やす1つの力になるはずです。