いいでしょ?僕の人生

原稿の修正依頼で覚えておきたいポイント

フリーライターに発注を行う場合、よく発注後に起きる問題があります。それは、記事の修正についてです。今回は、この記事修正について少しお伝えしたいと思います。

■感性やクリエイティビティの違い

まず前提としておきたいのは、ライティングがクリエイティブな仕事であるという点です。そしてライターにはそれぞれ個性があり、例え同じテーマについて文章を書かせても、挙がってくる原稿はすべて異なります。それは、ライター個人の感性やクリエイティビティによるものです。

では、ライターが作成する原稿は完璧なのか?という点ですが、これは正解でもあり不正解でもあります。ここに、ライティングの発注において“修正依頼”が問題になる原因があります。

実際にライターへ発注し、原稿が挙がってきたとしましょう。それを見て、おそらくこう思う人が多いはずです。

「もう少し修正してほしい」

どんなに素晴らしいキャリアを持つライターが書いた原稿でも、これは同様です。なぜなら、読み手である依頼側もまた、自身の感性に従ってその原稿を読んでいるから。もう1つ加えるならば、“文章を書く”という行為そのものは、誰にでも出来ることもまた要因の1つです。つまり自身の感性から原稿に疑問を持つと、

「自分ならこう書く」

「もっとこう書けるはず」

という考えが頭に浮かんでくるのです。特に思い入れの大きいプロジェクトで使用するようなシーンでは、なおさらこうした思いが生まれます。人は他者よりも、自分の考え・思いを信じたいものなのかもしれません。

実際に私も、書いた原稿について修正を求められたことがあります。しかしその中には、修正しながら「本当にこれで良いの?」と感じることも少なくないのです。なぜなら私と相手との感性が異なることに加え、相手はライティングのプロではないから。たとえWebマーケティングなどの視点から述べている意見でも、文章として見たときにそれが良いとは限りません。

■どこまで修正に応じるか

少し話が脱線してしまいましたが、つまりライティングの発注においては、その多くにおいて作成原稿への修正が必要とされています。これは、恐らくデザインなどでも同様のことが言えるでしょう。

すると、依頼側はこう考えます。

「どこまで修正してもらって良いのか?」

これは、ライター側にとっても答えに困る質問ではないでしょうか。
私は基本的に、次のように答えることにしています。

・事前の仕様に基づき、それにそっていない部分があれば対応する
・誤字脱字や敬語表現をはじめ、文章として成り立たない部分には対応する
・修正についてはイメージではなく、具体的な指摘が欲しい

見て頂くとお分かりの通り、感性やクリエイティビティによる部分への修正は、上記には含まれていません。なぜなら、そこに都度対応してしまうと、終わりのない修正ループに陥ってしまう可能性があるからです。

もちろんそのために、納品物に対しては自分の中での100%と言える文章を書く必要があります。これは、ライター側が常に心がけるべき基本といえるでしょう。

■お互いに寄り添って対応する

とはいえ、何も依頼元を困らせようというのではありません。場合によっては、上記に含まれない表現的な部分、あるいは構成的な部分についても修正させて頂くことがあります。完璧なライターなどおらず、先に述べた通り、修正してほしいと感じることは当然のことだからです。

ただしその際には、“具体的な指摘”が必須です。これがないと、やはり修正ループに陥ってしまう可能性が高いでしょう。

ときどき、

「なんとなく●●なので、××な表現で」

など、イメージ的な修正依頼を頂くケースがあります。しかし、相手のイメージを100%こちらも共有することは、残念ながら出来ません。せめて

「××について深堀りしたいから、●●は抑えめに××をもう少し強く」

など言ってもらえれば、恐らくイメージに近い修正ができるでしょう。この辺りは、お互いに寄り添って進めていくことが大切です。場合によっては、とにかく修正してほしい部分を全て抜き出し、その中で修正対応はライターに任せるという方法もあります。

私の場合、ときに修正依頼に対して異論をとなえることもあります。それは、せっかく書いた原稿が、修正によってむしろ悪くなると感じる場合です。もちろん相手の立場に立ち、一方的に責めるわけではありません。

「この修正は●●だと思いますが、本当に良いですか?」

など、基本的には判断を相手に委ねるようにしています。

恐らく世の中におけるラィティング業務の多くにおいて、制作物の著作権は依頼元側が握ることとなるでしょう。ですからライター側にとって、納品物が最終的にどう修正されようと、口を挟むべきところではありません。
そのため、依頼する側もまたその前提において、どうしても譲れない部分があれば、場合によって自社内で修正することも必要になるでしょう。ただし未経験者などに依頼していない限り、相手はライティングにおいて自分より知識・スキルとも豊富である場合がほとんどです。修正によってむしろマイナスな影響が出る可能性についても、あらかじめ認識しておく必要があるでしょう。

などは、未経験が書いた文章でよく陥りがちなことです。つまり修正する側がライターあるいは編集等のスキルを持ちあわせていない場合、同じようなことに陥る可能性があります。

■断ることも必要

中には、何でもかんでもダメ出しをして修正を求める企業もあります。正直に申し上げて、そこまでダメ出しするのであれば、最初から外部への発注などすべきではないでしょう。自分の中で譲れない「これ」という文章イメージがあるのなら、自分で書くべきですといえます。

プロライターに依頼するうえで、これは失礼な行為です。また、未経験者に対して発注している案件であっても同様です。未経験なのですから、そもそも完璧を求めることが間違っています。それでも修正させたいのであれば、それに見合うだけの対価を支払う必要があるでしょう。

実際に、修正ばかりでいつまで経っても納品が完了しない、あるいは最終的に受領拒否されるなどという事態も起きています。これについては、ライター側が予防線を張っておくことが重要になるでしょう。場合によって、無理なものは無理だと伝えることも大切です。

■修正を減らすための事前確認

一番良いのは、こうした修正を回避することです。そのために大切なのが、事前確認になります。例えば以下のような点について、事前にライターと共有しておくと良いでしょう。

また、全体の構成イメージがあるのであれば、これもまた伝えておく必要があります。これは、具体的であればあるほど良いでしょう。例えばタイトルや小見出しの案、各小見出し毎に取り上げたいポイントなどが挙げられます。それだけで、とりあえず依頼側として意図する内容は、恐らく網羅されるはずです。

もし複数の原稿を依頼するのであれば、まず1件書いてもらうのもお勧めです。1件目で修正を加え、最終的に依頼側として「よし」となった原稿をライターに共有します。このとき、修正を加えることになったポイントや意図も添えておくと安心です。
これを見た上で2件目以降に着手すれば、1件目よりはイメージ近い原稿が挙がってくるでしょう。一気に複数の原稿を納品してもらうと、すべてに同じような修正項目が浮上する可能性があり、手間が増えます。

■まとめ

相手がプロだからといって、依頼元が感じることを我慢する必要はありません。しかしそのとき、ライティングがクリエイティブな仕事であることは、頭の中に残しておいてください。だからこそ、社内あるいは自身で書くのではなく、外注という選択肢を選んだはずです。

もちろんライター側も指摘を踏まえ、そういう要望があるということを受け止めることが大切です。十人十色の感性があり、それに応えていくこともまたライターの役割といえます。特にWebライティングは紙媒体と異なり、目的やターゲット等によって様々な書き方が求められる仕事です。

一番は修正依頼も含め、何でも相談してもらえる、そんなライターになれたら良いのかもしれません。それこそ、本当の意味で“パートナー”と言えるのではないでしょうか。

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