よく「家族のために頑張っている」なんて言葉を聞きますが、違和感ばかりが募ります。特に娘が産まれたことで「さらに頑張らなきゃね」的なエールを送られ、そのたび苦笑い。どうして人は、何もかも理由を他者に向けたがるのでしょうか。
確かに家族は大切だし、稼いだお金(=費やした時間)の多くは家族を含めて使われます。あるいは子育てという行為も、子どもに向けられるもので間違いありません。でもそれはすべて「家族・子どものため」なのか?と言われえば、それは違うと思うのです。
子どもが欲しいから産む
例えば結婚は、何のためにするのでしょうか?相手を幸せにするため…違います。自分がその人と結婚したい(一緒にいたい)からするのです。たとえお見合いでも、最終的にその人と結婚するか否かは自分で決めています。では、子どもは何のために産むのか。少子化問題の解決に貢献!なんてわけはなく、基本的には自分たち夫婦が子どもを欲しいから産む(中には望まないケースもありますが…)のです。
育てる責任があることを前提に、それでも欲しいと望んだ子ども。つまり、子育ては自分たちが望んだものであり、本来は「自分たちの欲しかった子どもを授かり、育てることに自分たちが喜びや幸せを感じる」から行われるものでしょう。結局のところ、すべては自分のため。少なくとも私はそう思っています。

我が家は6人家族。確かに少子化の叫ばれる現代社会においては、大家族と呼べる人数なのだと思います。それは否定しないし、むしろ『大家族フリーランス』として出来ることを広めたい。時間やお金、仕事など色んな面で変化が生じ、大変なことは正直に言って少なくありません。でも、それは私(と妻)が望んだ家庭環境です。そしてこれからも私たちの歩む未来は、私たちの望む道へと進みます。
例えば子どもが「留学したい!」と言い、それを私たちが良しとする。でも、それは子どものためというより、やはり私たちが「その希望を叶えてあげたい」と望むからなのではないでしょうか。子どもは自分のために留学を願い出るし、親は自分のためにそれを叶える。このことを認識すると、あらゆるものの見え方が変わります。
受け入れて成長する
行為の理由を他者に向けるから、良くないこと(失敗など)が起きたとき責任も他者に転嫁します。例えば「お前のためにやったのに!」「だから言っただろう!」といった具合い。そのくせ、同じ行為でも上手くいけば自分の手柄にします。今度は「ほら、言った通りでしょ?」「私がやってあげたお陰だ」というわけです。これは、何もかも対象となる他者のためという意識を自分自身へ刷り込んでいるために起きることでしょう。
相手のためにやったのだから、それが失敗しても相手が悪い。相手のためにやったのだから、上手くいったら自分のお陰。なんとも都合の良い考えですが、誰しも思い当たるところが1つ2つあることでしょう。でも自分のためにやったことだと認識できれば、悪い結果も無視することはできません。なぜなら、自分のためということは、その行為の先に明るい未来を見ていたはずだから。これが他者に理由を向けていると、どこか他人事なので「仕方ない」となります。それが悪い結果になったなら、思い描いた未来が叶わないわけです。「なぜなのか」「どうすれば良かったのか」「どうすれば軌道修正できるか」など、未来に向けた自問自答が生まれることでしょう。
良くない結果を自らが受け入れないと、成長しません。成長しない、つまり原因発見や改善に繋がらないので、同じことを何度でも繰り返します。子育てなら、子どもの失敗を叱って終わり。なんとなく腹を立てて、叱ることで発散するだけです。よくドラマなどで見る「あんたなんか産まなきゃ良かった!」なんてありえない言葉は、まさにこの最たる例ではないでしょうか。
こうした思考・行為を続けていると、すぐ他者に責任転嫁する癖がつき、結果として周囲から人は離れていくでしょう。逆に良いことは素直に喜びつつ、他者の協力あればこそと思える心の余裕を持てれば、感謝の念が生まれて仲間は増えます。
自分のため、は楽しい!
どれだけ多くの人と関わり合う中にいても、すべて自分のため。自分がやりたい事を選び、身を置きたい場所を選び、行動しています。
子育て以外に分かりやすいのが就活。たとえ志望企業に受からなくても、最終的にさまざまな選択肢(独立、就職浪人なども含め)から決めたのは自分。自分が「この企業で働こう(働きたい)」と最終的に企業へ申し出て、入社が決定します。あるいは上司に「●●しろ」と指示されて実行しても、“断る”という選択を行わなかったのは自分ですよね。きっと反抗すれば怒られるし、それが嫌だから、自分のために実行を選んでいるはずです。

もちろんこのブログを読んで、どうするのかは皆さん自身の決断。ハッキリ言えば理由を他者に向けた方が楽ですし、別に非難はしません。でも自分のために生きられるって、すごく楽しくありませんか?具体的に日々が変わるわけでなくとも、心が自分に向くだけで見え方が変わってきます。
【編集後記】
昨日、ラン友さんから出産祝いに保温ボトルをいただきました。しばらく、お出かけや就寝時にミルク用のお湯を持ち運ぶのに重宝しそう。さらに幅広口なので、離乳食など成長に合わせて長く愛用できます。恐らく走ることを趣味として続けていなければ、決して得られなかった繋がりです。心から感謝すると共に、多くの方々に支えられている幸せを実感します。
【TOPICS】
◎フリーランスの“生き方”をサポートする『フリーランス|ワーク&ライフアドバイザー』提供中!自分のための決断も、他者から背中を押してもらうことはできます。
◎ブログに書かない深めの話は、note『仕事を手段に人生を楽しむワガママWORK&LIFE』で発信!無料ノートもありますので、お時間あればご覧にください。