「コロナ禍で生活が大きく変化した」という方は多いかもしれません。あるいは経営者やフリーランスで、事業に影響が及んでいるケースもあるでしょう。私も昨年にオープンしたコワーキングスペースを、残念ながら利用者減による損切りのため7月末で閉鎖しました。その他、年末頃まで頻繁だった出張はゼロになって、現在は持ち直したものの一時的に仕事も減少。これからの働き方、あるいは生き方について考えさせられています。

そんな中、一つの大きな変化として“引っ越し”を決めました。実は、すでに9月から移り住んでいます。都内の戸建てを売って千葉県印西市に引っ越したのが3年ほど前のこと。ただし今回の転居先は同じ市内です。少し落ち着いてきたので、少し引っ越しに至った経緯など書き残しておこうかと。特に今回はフリーランス(私の場合は一人会社)であることが思わぬ苦難に繋がったので、その辺りも触れておきます。長くなるので2回に分けて…興味のある方はご覧ください。
■なぜ引っ越すことに?
まずお伝えしておくと、以前に住んでいたのは3LDKのマンションでした。駅前で最上階、確か広さは95㎡くらいだったはず。ショッピングモールや温泉、スーパーなども近いし、利便性は高かったと思います。そこに引っ越した経緯は過去に以下で書いているので、気になる方はご覧ください。
▼前回の引っ越しブログはこちら
・自宅を売って千葉県印西市へ引っ越した理由①〜引っ越しの決断〜
・自宅を売って千葉県印西市へ引っ越した理由②〜居住地の選択〜
結論から言えば、一番のキッカケはコロナです。妻は専業主婦で私は在宅勤務のフリーランス。加えて学校や幼稚園がお休みになり、長く6人家族がいつも家にいる…という状態が長く続きました。そりゃあ、もう狭いですよね。流石に仕事も集中し切れないことが出始め、妻や子供たちにもストレスが見えました。そう、広いと思っていた家が、実は十分ではなかったことに気づいたわけです。

よく考えれば、上の3兄弟は1つの部屋に三段ベッド。長男は中学生になりましたが、もちろん”自分の部屋”なんてありません。加えて、娘は引っ越してから産まれています。私は在宅勤務なのでワークスペースが必要だし、まだまだ子供たちは大きくなる。冷静に現状を見たら、「もっと広い家に引っ越そう」という考えに至りました。たとえコロナが終息しても働き方は変わらないし、家族みんなで生活する家という環境はやっぱり大切だなと。
■なぜ戸建てに戻ったのか
新しく引っ越したのは戸建てです。結婚してから住んだ場所と環境は以下の通り。色々と試して、また戸建てに戻る形になりました。
- 2DK賃貸アパート(中野)
- 3LDK賃貸マンション(台場)
- 3DK賃貸戸建て(葛飾)
- 3LDK持家戸建て(葛飾)
- 3LDK社宅賃貸マンション(印西市)
家族が増えたり働き方が変わったり。そういう変化に応じて、意外と短めのスパンで引っ越してきました。前のマンションに越したときも、「しばらくここに住む」と思っていたんですけどね。子育てするうえで印西市は暮らしやすく気に入ったので、市内に新居を探したわけです。

戸建てにした一番の理由は”広さ”に尽きます。今の家族構成で快適に暮らすとして、部屋数なら4〜5LDK、広さなら130㎡くらいが目安でしょうか。ゼロではありませんが、戸建ての方が現実的に選択肢が多いと思いました。特に社宅賃貸で探していたので、あまり広いマンションは社宅にするメリットが薄れてしまい(この辺は話題が逸れるので気になる方はググッてみてください)、戸建てが自然と候補になった流れです。
また、小さな子供は家の中でも駆け回りたいもの。でも下の階への音を考えると、やはり「静かにして」と制してしまいます。家の中でも自由に走ったり、ボール遊びしたりさせてあげたい。暮らしから“我慢”をなくすためにも、我が家にとっては戸建ての方がメリットは大きいかなというのが我が家の判断です。
なお、個人的には「やっぱりマンションは合わない」と感じる点が他にも多々ありますが、それは人によるので触れません。そもそも私自身が戸建てで育ったので、戸建てが肌に合っているのもあります。何か忘れ物して外に出ても、エレベーターを待つことなくサッと戻れてストレスありませんし…
■なぜ社宅賃貸から購入に切り替えたのか
引き続き社宅賃貸で探していたと書きましたが、実は結果的に新しい自宅は中古物件を”購入”しました。一番の理由は、物件を探していた中でたまたま見つけた家を気に入ってしまったから。「家探しの参考に」と内覧してみたら、私はもちろん妻も一目惚れ。まったく購入なんて考えていなかったのに、いつの間にかモードが切り替わっていました。出会いって大事ですからね。
ちなみに広い戸建て賃貸って、古い物件が多いんですよね。だいたい、リタイアして広い家が不要になり、売却するという流れなのでしょう。そして最近は少子化もあり、大きな家を建てる人が減っているようです。古ければ必然的に内外装や設備、なんとなくの雰囲気など“我慢ポイント”が増えます。いくら広くても、暗くて汚かったり、設備が古くて生活に支障が出るのではいけません。そして引っ越すからには、住むことにポジティブ(なんなら「引っ越したい!」とテンション上がる)ような環境を求めたい。
マンションなら新しくてキレイな物件は多いですが、広さが足りず引っ越す意味がない。もちろん探せばありますが、比例して高額になります。そこまで裕福ではないし、そんな高い資金を家だけに費やす気はありませんでした。団地みたいな古い賃貸マンションもありましたが、マンションだと以前住んでいた物件と比べてしまいポジティブになれず(前のマンションは新築だったので)。なので、物件選びも意外と難航。結果的に賃貸では適する住居が見つからず、「賃貸じゃないけど、ここなら住みたいね」ということで購入に至ったわけです。
「どうせ家を買うなら新築の方が良いのでは?」
という意見もあるでしょう。確かに葛飾区で以前に購入した家は、新築物件でした。もちろん中古にした1つの理由は価格。広い家になるほど、必然的に価格も上がって家計負担になります。恐らく今回購入した物件も、新築なら3倍以上するでしょう。では、そこまで費用を掛ける必要があるのか?と言われると、そうは思いませんでした。子供たちが大きくなれば夫婦二人、そんなに広い家なんて持て余します。そうなれば15~20年後に、再び住居について考えるタイミングが訪れるはず。土地があれば自分たちにフィットしたサイズの家へ建て替えられるし、現状では売却して住み替えを前提にしています。ただし20年後まで、ちゃんと住み続けられそうな物件を選びました。もちろん中古なので、ポツポツ多少の修繕等は必要ですが…。

内覧して即日ローン仮審査というスピード感に溢れた行動に出たのですが、もちろん大きな買い物なので熟考しました。なんと言っても人生で二度目の住宅ローンですし、さすがに勢いだけでは決められません。正直、自分が人生の中で二度も“家を買う”という経験をするとは思ってもいませんでした。そして、これまで活用してきた社宅賃貸は節税に繋がり、今でも法人経営者ならオススメしたい方法。物件を購入するなら個人なので、その節税効果は得られなくなります。それでも最終的に、将来を考えると十分に大きなメリットを得られる選択にできると考えました。
ちなみにローンは20年です。前に家を買ったときは25歳だったので35年ローンでしたが、今はすでに36歳。できるだけ早く払い終えてしまいたいので、毎月の返済額を踏まえて20年にしまいした。前述した通り15〜20年後、子供たちが大きくなったら売却を前提に考えています。
■こんな家になりました!
ということで、引っ越してもうすぐ1ヵ月ですが、おおむね快適に過ごしています。とりあえず家族からは「引っ越してよかった」と言ってもらえていますし、転校先でも上手くやっている様子。以前より周囲に自然が多くなったので、趣味のランニングにも最高です。ちょっとだけ、6人家族の我が家がどんな家を選んだのかご紹介しておきます。
・6人でも余裕のある十分な広さ

新居の間取は、結局以前と同じ3LDKです。4LDKや5LDKも見ましたが、1部屋ごとが狭くなるより、広い部屋が多い方が良いかなと。特にこれは前のマンションでも同じですが、家族全員が集うリビング&ダイニングの広さは重視。家はだいたい190㎡弱、さらに広い庭付きです。これなら子供たちが大きくなっても、狭さを感じずに済む…はず。
・子供たちそれぞれのスペース
3LDKのため、子供たちに部屋を用意することはできませんでした。しかし1部屋ごとが広いので、18畳ほどの部屋を3兄弟用に。6畳の1部屋に詰め込んでいた3段ベッドをバラし、3つ机も置いて個別スペースを設けました。特に長男は中学生の思春期。個室とはいかなくても、やはり“自分の場所”があることは嬉しいようです。
・ジム代わりのトレーニングルーム

以前はマンション目の前のゴールドジムに通っていましたが、引っ越し(というかコロナの影響もあり)で退会。とはいえ、トレーニングも大切な仕事の一部なので、自宅にトレーニングルームを設けました。3兄弟の部屋と併設した形なので、子供らにも運動させられます。
・料理が楽になる広めのキッチン
6人家族ともなれば、毎日の料理だって大変です。引っ越しでキッチンがとても広くなり、かなり快適になりました。たまに私もキッチンに立ち、妻と一緒に料理や片付けも。
・BBQしたくなる広い庭

実は引っ越す前に買ってしまったバーベキューコンロ。既に何度も家族、そしてお隣さんを呼んでBBQしています。子供たちもBBQだと2割増しくらいで食べる量が増える?家族にとって大切なコミュニケーションの機会が増えました。

ちなみに、庭を一番楽しんでいるのが三男。虫好きで、幼稚園から帰ると家に入らず庭へ。カマキリやバッタ、蝶々など色んな虫を探して喜んでいます。
・仕事場はしっかり確保
在宅ワーカーなので、もちろん仕事場も確保。以前は1つ部屋をもらっていましたが、1部屋ごとが広いので1階にある部屋の一角に。隣には娘の遊び場があるので、日中はその姿をほほえましく見ながら仕事しています。また、横の窓がそのまま庭に通じているので、たまに虫を捕まえた三男が店に来ることも。

そして仕事場は、娘の遊び場の隣りです。これなら例えば妻が不在のときも、近くで見ながら仕事ができます。ちょっと疲れたとき、ふと横を見ると娘が笑顔で遊んでいる…最高です。
・駅から遠いが不便じゃない
前に住んでいたマンションは駅目の前。そして今回の引っ越し先は、同じ駅から3kmほど離れています(隣駅も同じくらいの距離)。こう聞くと、不便だな~と思われるかもしれません。でも私たち家族にとっては、さほど問題にならないこと。そもそも以前から仕事で都内に出る…みたいなことは少ないですし、コロナでさらにこれが顕著になりました。妻もたまに出かけることはありますが、私が家にいる日で調整すれば駅まで送迎できます。
どうしても…となればバス停は目の前で駅まで5~10分。私は3kmなら歩いたり走ったりしても構いませんし、駅前の駐車場なんて【24時間400円】みたいな格安。駅を利用する機会そのものが少ないので、大したコストじゃありません。
・自然が近くなった

駅から遠くなったことで、周辺に自然が増えました。もともと近辺は、都市と自然とが融合したような場所。ちょっと行けばトレーニングに最高な森があり、お風呂に入っていると虫たちの鳴き声が。ふと庭を見ると、鳥が遊びにやってくることもあります。個人的に自然が好きですし、できれば子供も自然とたくさん触れさせてあげたいという考え。都会育ちの妻は慣れるまで時間が掛かるかもしれません(虫嫌いだし)が、夫婦での散歩も楽しみが増えました。
■DIYは新たな趣味になるか!?
賃貸と違って、持ち家は自由にいじれるのが魅力の一つ。特に中古物件なので、自分たちにとっては不便だったり不要だったり、「もっとこうしたい」という点が出てきます。そのため、引っ越してから頻繁にDIYするようになりました。


なぜか物干し台の下に3本木が植えられていて干せなかったので、自力で切ってみる。大変ですが、意外と楽しいです。そのままだと下が土なので、洗濯物が落ちても汚れないようにタイル&人工芝を敷きました。

古くなっていた襖は、剥がして新しいシートを張ってのリメイク。この写真だと少しヨレて見えますが、時間が経ったらピシっと見た目も良くなりました。業者に頼もうかとも思ったのですが、こんな便利なものがあるんですね。意外と簡単!
まだリビングにスクリーンを張って映画を見れるようにしたり、庭に家庭菜園スペースを作ったりしたいな~と検討中。思ったより始めると楽しくて、走る以外の新しい趣味になる…かもしれません。
■とりあえず引っ越せましたが…
という感じで、現状では「引っ越してよかった」という環境に変わりました。…が、冒頭で少し触れたように、今回の引っ越しはフリーランスであることが思わぬ障壁が。それは、結論から言えば「ローン問題」です。次回、その辺りをできる範囲で赤裸々にお伝えしたいと思います。