昨日新居から大量のダンボールが回収され、本来の広々とした自宅になりました。引っ越しについて少々トラブルが起きましたが、とりあえず解決に向かっています。長男も新しい学校へ通い始めており、初日から友達と遊びに出かけるなど一安心。あとは長男の入学を終えれば、ひとまず落ち着くかなという状況です(保活は継続しますけど…)。
さて、引っ越し報告は先日のブログで書かせて頂きました。今回は、非常に多くの方々から寄せられている「なんで引っ越したの?」「なんで千葉県(印西市)なの?」という疑問について、お伝えできる範囲で綴っておこうと思います。ちょっと長くなるので2回に分け、今回は「そもそもなぜ引っ越したのか」についてご説明させてください。
■引っ越しを決めた理由
なぜ引っ越すことにしたのか。持ち家があったわけですし、葛飾区という地域に何の不満もなかったので、疑問に感じられるのは分かります。詳しく語れば長くなるので、ここでは大きく3つの理由に絞ってお伝えさせてください。
1.家が手狭になった
以前の自宅を購入したとき、家族構成は「私」「妻」「長男」「妻の祖母」の4人でした。妻のお母さんが亡くなり、残された妻の祖母といったん同居。しかし、当時24歳だった私の給与では妻の実家(賃貸だった)の家賃を払い切れず…。葛飾区柴又の戸建て賃貸に引っ越しました。
しかしそれでも家賃は高い…。結果的には貯金を切り崩しながら生活しており、「これはダメだろう」と思い立って購入したのが前自宅でした。幸いにも月々のローンは賃貸賃料より抑えられ、支払ったお金は家・土地という資産として残ります。実際、金銭面で見れば生活は楽になったと思っています。
その後、妻の祖母は亡くなったのですが、今度は次男、そして三男が産まれます。3LDKの戸建てに5人家族。加えて私は独立して在宅で仕事するようになり、仕事部屋も必要になりました。子どもたちの成長と共に「家…狭いな」と感じることが増え、いずれ私が外で事務所を構えることも検討します。そんな中、後ほど取り上げる“社宅”という選択肢が浮上したことで、「外に事務所を借りるくらいなら引っ越そう」という結論に至ったのでした。
◎引っ越した結果
引っ越して、5人家族でもゆとりを感じるようになりました。仕事場には、これまで外で保管していた移動用ロードバイク、そして車輪を外して置いていたレース用ロードバイクも設置。同じ3LDKの間取りながら、収納が多いので収納家具は少なくて済みます。
また、何より家族が集まるリビング&ダイニングが広くなったことが大きい。ボール遊びや子供用テントの設置、就寝前のストレッチも余裕でできます。テレビを観るときもしっかり距離を取れますし、食事を運ぶのも楽々です。
2.自然溢れる環境に身を置きたいと思った
私は仕事柄、よく地方出張します。そのたびに地元の“美味しいもの”を食べるようにしているのですが、この“美味しい”の定義について、疑問を持つことが増えました。
例えば東京には、美味しい料理を振る舞うレストラン等が数多くあります。有名シェフは都心にお店を構え、「東京には美味しい店がたくさんある」というイメージは、恐らく多くの方々がお持ちなのではないでしょうか。これは、確かに本当のことだと思います。
しかし、それは“美味しく調理された料理”が食べられるということ。その反面、地方で食べた“美味しいもの”は、料理に限りません。例えば女川で食べた刺身は、正直に言って東京で食べたことのないレベル。茨城県のマラソン大会でいただいたミニトマトは、特大かつ甘くて絶品でした。つまり、調理など必要ないレベルで“素材が美味しい“ということ。家族には、そういう意味での美味しいものを食べて過ごしてほしいと思うようになったのです。
◎引っ越した結果
千葉県は野菜が美味い!自宅から徒歩すぐの場所にある直売所は、すでにポイントカードを発行するほと行きつけになりました。「これ、どうやって食べるの?」と店員さんに聞くような、見たことのない野菜も。県内はもちろん、隣県である茨城県の野菜もたくさん販売されています。
また、千葉県は梨の生産量が日本一ですから、今から秋が楽しみ。ちなみに近所で売っていた“ツボヤキイモ”は、スイーツ並に甘くて絶品でした。こうした地元の美味しい素材に、子どもたちも大満足。もちろん都心でも産地直送など鮮度の高い食材を扱う店はありますが、それでもやはりレベルの違いを感じずにはいられません。
3.お金の使い方を見直した
私は2010年に独立しましたが、会社員とフリーランス(実際には一人会社)では、同じお金の使い方をしていてはいけないなと感じています。子どもの教育や老後、あるいは万が一への備えなど。特に家族を持つ身としては、適当でいられる問題ではありません。
私はフリーランスでありつつ会社を経営していますので、収入は一部例外を除いて役員報酬です。では、どんどん役員報酬を増やせば良いのか…というと、そうではありません。収入が増えれば、その分だけ支払うべき税金は高くなります。ですから「収入を増やす前に、まず支出を抑えよう」という発想に至りました。
結論として、現在の居住先は社宅賃貸です。つまり、会社で借りたマンションに住んでいます。会社には個人から賃料を支払うわけですが、前自宅のローンと比べれば低い金額。支出が減れば、収入が変わらなくてもお金にゆとりが持てます。尚、引っ越しに合わせて車も手放し、車に伴う維持費・税金もなくなりました。また、賃貸なら環境に適応して動きやすくなりますから、例えば子どもたちが家を出て広い家なんて不要になれば、そのとき妻と過ごすのに十分なマンションでも購入すれば良い…と考えています。
デメリットは「独立した現在だと再び住宅ローンを借りるのは難しい」という点でしょうか。それも、要するに私が健全経営を続けていけば良いだけの話ですから、自己努力で何とかなる問題だと捉えています。
5人の家族をフリーランスという立場で守っていくことは、簡単ではありません。そしてお金は全てではないと言いつつも、やはり大切なこと。できることはやるべきでしょう。ちなみにここでは深く触れませんが、社宅賃貸は会社にとってもメリットが少なくありません。仕事・プライベートの双方から見て、引っ越しは良い選択だと思えたのです。
■自分たちに合った環境選び
私が以前住んでいたのは東京都葛飾区。会社員時代に購入した家ですから、やはり通勤の便なども考えました。しかし現在の働き方を考えたとき、通勤は当然ながら考える必要がありません。もちろん打合せや取材などで都心に出ることはありますが、会社員のように毎日なんてことはなく、だいたい週1〜2回程度。それすら、自分のスケジューリング次第で減らせる環境です。
そして子どもたち。私が東北出身ということもあり、自然豊かな環境で育てたいという思いが以前からありました。帰省した際に山など連れて行くと、楽しそうに散策していて「やっぱり男の子だな」と思います。都心には都心のメリットがありますが、私の中でそれは些細なことだと感じており、「もっと、子どもたちの成長に適した環境があるのではないか」と考えました。
まだ引っ越したばかりではありますが、とりあえずベランダからの景色は素敵。空が広くて、昼間には緑が、夜になれば星が見えます。近くに大きな公園もあるので、今度、休日に運動&ピクニックへ出かけてみようと思っています。
葛飾区はとても住みやすく良い場所で、8年間住んだ思い出もあります。ですから、最初は区内でも良いかと思いましたが…この辺は次回にお伝えしましょう。