いいでしょ?僕の人生

独立から5年、これまでとこれから


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2010年5月31日に会社員を辞め、独立してから満5年が経ちました。実際には学生時代からライターとして活動しているのですが、大学卒業後は2つの会社で営業や企画職も経験。社会人として独立してからという意味では、1つの節目となります。

振り返ってみればいろんなことがありつつ、しかし本当にあっという間だなという感覚です。法人化によって誕生したナレッジ・リンクス株式会社も多くの方々に支えられ、お陰さまで年々成長を遂げられています。また、“走る”フリーライターとしての仕事も増えつつあり、多方からお声掛けいただけていることを心から嬉しく感じる毎日です。

■5年間で得たもの

もちろん5年なんて、まだスタートラインをやっと越えたに過ぎません。しかしそれでも、この5年間で実に多くのものを得られました。

・何事にも物おじしない度胸

詐欺に遭ったり、裏切られたり。ときに裁判所へ通うこともありました。反社会的勢力からの圧力を受け、正直に言ってビビった場面も。それでも周囲に支えられながら苦難を乗り越え、むしろ良き経験として今に繋げられています。

会社員であれば、おそらく経験できなかったものばかりでしょう。お陰様で、何が起きても冷静に対処できる度胸が身についたと実感しています。正面から向き合い、考え、最善の道を探して進む。自ら事業を営むうえで、非常に大切なことです。

・挑戦し続ける心

独立そのものが、私にとっては大きな挑戦でした。しかし今思えば、独立そのものなど大した挑戦ではありません。事業を継続し、成長させること。そして、自らが臨む働き方を実現するうえでは、常に新しい挑戦が待っています。

例えばスポーツライターとして活動を始めたことで、私にとって“走る”ということが、単なる趣味ではなくなりました。どんな場面でも走れる身体と精神は、基本中の基本。そしてその楽しさを伝えていくためには、私自身が誰よりもランニングを楽しむことが大切です。そのために学び、実践する機会を増やし、結果としてこれまでと違った業務にも挑戦する機会を頂いています。自らが成長し、そして人生を楽しんでいくうえで、今後もチャレンジ精神は欠かせません。

・人との繋がり

独立してから、残念なことに同じ会社に属していた方々とは、少々疎遠になってしまいました。これは、そもそも私が人付き合いが苦手だからかもしれません。しかしその代わり、これまでとは違った人々との繋がりが生まれています。

最も多いのはランニング関係での繋がりですが、仕事においても同様です。志高く、一緒にいて刺激的な方ばかり。最近はソーシャルメディア等と経由して、メッセージを送ってくださる方もいます。会社員時代、そして起業当初から振り返ってみると、“出会いの質”は間違いなく高まっているようです。

■これからの新たな5年へ向けて

振り返ってばかりではなく、やはり未来を見なければ前に進めません。これからどんな人生を歩み、どんな未来を切り拓いていくのか。仕事のみならず、人生という時間で考えることが重要ではないでしょうか。

・ランニングに関わる機会を広げる

私にとって、ランニングは人生の一部となりました。競技スポーツとしてではなく、純粋に走ることが楽しい。だからこそ、これからランニングに関係する仕事をもっと増やしていきます。好きなことに関われる時間が増えれば、これほど素晴らしいことはないでしょう。

それは単純に、ノウハウや情報提供を行うライティング業のみに留まりません。特に最近は、“走る”ことがその他さまざまな分野と繋がっていく可能性を強く感じています。より広くランニングに関わるため、自分に何ができるのか。既に、いくつかのアプローチを進めています。

・嫁を応援する

独立してからの5年、嫁には本当に迷惑をかけてきました。収入が得られなかったり、つい育児が任せきりになってしまったり。特に私の場合、独立したのは次男が生まれる半年前のこと。その後、さらに三男も誕生しました。出産と独立。この2つによって、もっとも時間など制約を受けてきたのは、間違いなく嫁でしょう。

少しずつ仕事は軌道に乗り、子ども達も成長してきました。あんなに小さかった長男は小学2年生となり、0歳の三男を見てくれます。だからこそ今度は、嫁を応援する番です。何かやってみたいこと、挑戦してみたいことがあるなら、全力でそれをサポートする。家族として、嫁にもまた人生を楽しんでもらわなければいけません。

・子どもとの距離を縮める

私は、おそらく家族の中で一番長く自宅にいます。しかし多くは仕事場に篭っており、子どもたちは少し近寄りがたさを感じているかもしれません。「仕事の邪魔をしてはいけない」この考えを持ってくれることは有り難いですし、自分を律することは時として必要でしょう。ただ、やはり私は子どもたちから見て、心開ける存在でありたいと思っています。

これから大きくなるにつれて、いろんなことが起きるでしょう。親としてはどんな時でも、やはり一番の理解者であり、味方でいたいものです。そのために、ただ一緒にいる時間を増やすだけでなく、心の距離をもっと縮めることが必要な気がしています。

我が家の子ども達は、全員が男の子。一人っ子だった嫁には、どうやら彼らの行動や考えが理解できないことも多いようです。私がもっと子どもたちにとって身近な存在となれば、嫁の負担も減るのかもしれません。

■仕事のお話

思うままに書いてみて、あまり仕事に関わりのないことばかり取り上げていることに気づきました。これは恐らく、私にとって仕事が「人生を楽しむための手段」に過ぎないからでしょう。とはいえ独立5年という節目ですから、最後にちゃんと仕事についても触れておきます。

・ナレッジ・リンクスという会社

独立後、事業の一部を法人化させることで誕生したナレッジ・リンクス株式会社。約150名ものフリーランサーとパートナーシップを持ち、ライティングを中心として広くコンテンツ制作に対応しています。お陰さまで順調に成長していますが、

「世の中に大きなイノベーションを起こしてやる!」

「会社を大きくして上場させるんだ!」

みたいなことは、正直言ってあまり考えていません。

急成長ではなく堅実成長。量ではなく、質で勝負できる企業でありたいと考えています。それが結果的に企業へより良いサービスを提供することに繋がり、パートナーであるフリーランサーが『自分にとって最高の働き方』を実現するための支えになるのではないでしょうか。

ただし今後、“人を育てられる”会社になりたいという思いは持っています。より多くの企業ニーズに応え、より多くのパートナーに業務機会を提供するために、すべてを私一人で担うフェーズは既に過ぎているのかもしれません。

・“走る”フリーライターとして

もともとはITやビジネスを中心としていた、ライティングという仕事。現在も同分野でのご依頼は多いものの、スポーツナビDoAllAboutしらべぇなど、『ランニング』に関わる取材やライティングの機会が着実に増えています。時には、専門家として意見を述べさせていただく機会も。ライターとしての活動から、少しずつジャーナリスト的な一面が生まれつつあることを感じます。

私が“走る”フリーライターとして活動する大きな目的は、より多くの人々に『走ることの楽しさ』を伝えることです。そのため、少し前述しておりますが、その活動範囲をライティング以外にも広げていきたいと考えています。中学校の陸上競技部でコーチを務めているのも、その一つと言えるでしょう。ランニングに関わる機会が増えれば、それだけ情報・知識も私の中に蓄積されていきます。そうすれば、“走る”フリーライターとしてアウトプットできる情報も高まっていくはずです。

 

ワクワクするような未来は、自分の手で切り拓いていくものです。そのために、これからも毎日を全力で生き抜く。経営者として、ライターとして、父親として、夫として、さらには人間として。成長を重ねながら、新たな5年も精一杯に楽しんで参ります。