いいでしょ?僕の人生

すべてへ感謝のレース|京都マラソン2013


625560_513869805318925_1809135097_n

3/10は、2次抽選で当選となった「京都マラソン2013」に出場してきました!
応援こそ全くしませんが、家族を引き連れて前日入り。3/9AMに仕事を終えて、京都へは17:00過ぎに到着し、前日受付を完了させました。

京都マラソンはスタートとゴールの場所が違うので、宿泊先はどちらも電車で15分圏内の場所。特に朝は少しでも余裕を持ちたいので、5分程で着く烏丸付近に宿泊しました。受付終了後は、宿泊先近くのお店で家族と前夜祭。やっぱり、家族が一緒だとテンション上がります。

ここ最近は、2月のトランス・オキナワ・フット・レースで238km、小江戸大江戸で91kmとウルトラマラソンへ連続出場。いずれも完走できず…でしたが、脚には大きなダメージが残っていました。特に両足脹脛の筋肉は疲労感がハンパではなく、接骨院での治療、そして自身でのマッサージを経ても“何かがいる”ことの分かるような堅さ。そして何よりも、左膝は歩くだけでズキズキするほど激痛を感じていました。

しかし京都マラソンは抽選ということもあり、今回を逃したらいつ走れるか分かりません。そしてどうしても、お馴染みピンク水玉ウェアでレースを“完走”したかったんです(理由については、知り合い限定でFacebookにて)。
とはいえ特に膝は、無理をすれば暫く走れなくなる可能性さえあります。そこで京都マラソンは、1つ自分の中でコンセプトを決めました。

「スタッフや応援、ランナー、すべての人々に感謝して走る」

走り始めて1年半強、初めて一切記録を考えずに、周囲に感謝しながら“楽しんで”走るレースにしたいと考えました。具体的に決めたのは、次の3つ。
  • 沿道から拍手や声援を送って下さる方々、すべての方へ「ありがとう」を言う
  • エイドはペースを落とし、スタッフへ「ありがとう」を伝えながら進む
  • 歩いていたり、辛そうなランナーがいたら「無理せずゴールまで頑張りましょう」等と声を掛ける
実際に今回の京都マラソン、この3つをゴールまで貫いて走りきりました。

拍手や声援を送って下されば、必ずその方々に届く声で「ありがとう」。コースの方へ手を出して下さっている方がいらっしゃれば、寄っていってハイタッチ。そうした応援にこちらが応えると、さらに大きなエールを皆さんがおくって下さります。これは私の個人的な感覚でしかありませんが、それだけでレース全体が盛り上がるような気さえしました。

ランナーの中にも、そんな姿を見て声を掛けて下さる方がいらっしゃいます。

「元気だね~!」
「俺も頑張ろう」
「ちょっと着いていかせて」

普段は自分の世界でしか走っていなかったのですが、周囲に気持ちを開いて走っていると、自然と人と人との繋がりが生まれるのは面白いものです。
しかし実際には、周囲から見えるほど元気に走ってなどいませんでした。

■スタート直後からのダメージ
先に述べた通り、脚は疲労と痛みでかなり厳しい状況。正直、最初から今回は歩いてしまうことも想定していました。そのため目標タイムは4時間半~5時間程度。自己ベストから考えればかなり遅いですが、感覚としてはそれでも“いければ”といったところです。

スタートは西京極にある競技場トラック。スタートの号砲と共に大勢のランナーが動き始め、スタートラインを越えたところから私は少しずつ走りました。
すると500mも進まない(競技場をやっと出たくらい)ところで、早くも左膝に激痛。ギシギシと間接が噛み合っていないような感覚で、突き刺さるような痛みを感じました。そして両足全体が、想像以上に重い…。まるでゴール後かのように、疲労感が襲います。

しかし痛みの中には、走っているうちに鎮まるものもあります。疲労感は恐らく拭えないものの、その分を腕と腰でカバーすれば進めない状態ではありません。あとは膝の痛みが少しでも和らぐのを、走りながら暫く絶えることにしました。

スタート時のペースは6:00/km程。目標タイムで見ると少し早いので、ペースを落とすことにします。するとペースを落とした方が痛みが増し、5:30~6:00/kmの間くらいが一番走りやすいことに気付きました。上り坂だけは脚が重くて進まないので、無理せずペースダウン。そうやってなんとかコントロールしながら、痛みと向き合って走っていきます。

■一番辛い時間を、楽しい時間に変えてくれた
5kmを通過した頃。すぐ横に、4時間のぺーサーを発見します。しかし1人で孤立しており、時計を気にしている様子。なんとなく気になって、

「ペース大丈夫ですか?結構ギリギリですよね。」

と声を掛けてみました。すると非常に元気なおじさんで、

「大丈夫!ちょっと後ろからスタートしたから。ハーフまでに追いつけば問題ないよ!」

と応えてくれました。
その後も5kmほど会話をしながら併走し、ぺーサーのコツやその方のマラソン歴などを伺うことに。なんとフルマラソンのベストは2時間33分で、トライアスロンもやっているのだとか。会話が弾み、お互いに笑い声まで上げながら進んでいきました。会話中は楽しくて、膝の痛みも和らいでいるかのよう。
しかし今思えば、一番キツいタイミングを併走することで乗り切れたのだと思います。10km地点を通過した頃に、おじさんは「ちょっと上げるから、またね!」といってペースを上げていきました。

■ウルトラマラソンの経験が支えとなった
会話で気が紛れていたのか、おじさんと別れてからは再び膝に痛みが。しかし10kmを越えたところで、頭の中に浮かんだのはこんなことでした。

「あと30kmで終わりじゃん!ラスト!」

ウルトラマラソンを走るようになり、その際にはいつも30kmを過ぎると“残り少し”という気持ちが湧いていました。それが今回、そのままフルマラソンでも頭に浮かんだんです。ウルトラマラソンを走るという経験は、どうやらフルマラソンにもプラスの効果を生むようでした。

そうなれば、いくらキツくても走れない距離ではないと思えてきます。痛み止めを飲み、
エイドでペースを落とした際に少し脚を曲げ伸ばしするなどして、回復させながら進みます。もちろん、沿道やスタッフの方々へ向けて声を張っていました。声を出すことで自分自身も奮い立たせ、より強く皆さんへの感謝が湧くことでモチベーションが上がる。脚がいくら痛く辛くても、気持ちがそれを上回っている状態だったと思います。

しかし20km手前に差し掛かった頃、突然の雨。最初はパラパラと降っていたものの、次第に勢いが強まって一気に体を冷やしました。実は天気予報で雨が降ることは想定しており、ゆっくり走るので体が冷えるリスクも考えていました。そのため荷物にはなるものの、軽いシェル(防水の薄いウェア)を腰に巻いていました。雨が降った時点で空を見ると、雨は暫く続きそうです。すぐに走りながらシェルを着て、雨による冷えを防ぎました。これは、以前約80kmで同じく豪雨によりリタイアした、宮古島ワイドーマラソンで学んだことです。

■突然消えた“痛み”
6~7kmほどは雨が続き、雨があがっても気温は上がりません。少しシェルを着たまま走り、体が温まったタイミングで脱ぎます。そして30km地点、なんとも不思議なことが起こります。

30km付近になった頃、周囲では少しずつ歩き出すランナーが出始めました。いわゆる「30kmの壁」というヤツでしょうか。立ち止まってストレッチしたり、走れずに歩いて進んでいます。そこでそんなランナーを見かけたら、予定通り声を掛けることにしました。

「ここまで来れば、あと少しです!」
「マイペースで頑張りましょう!」
「無理せず、まず進みましょう!」

もしかしたら、ウザいと感じていた方もいらっしゃるかもしれませんが…
とにかく声を掛けながら進むと、なぜか自分はそのたびにペースが快調になっていきます。気付けば、膝の痛みなどどこにもありませんでした。脚の疲労感はあるものの、それまで以上にしっかり地面を捉え、ぐいぐい進むことが出来ます。

沿道やスタッフ、そしてランナーへ声を掛けながら進む。すると他のランナーの中にも、その声に反応してくれる方が出てきます。

「元気だなぁ」

と声を掛けられれば、

「元気出して行きましょう」

と応える。走りながらも、そんなちょっとした会話がいくつも生まれました。そのたびに私は楽しくなり、笑顔になるのを感じます。こんなに楽しんで走れたのは、初めてのことかもしれません。

そして37km地点、残り5kmです。時計に目をやると、サブ4でも少し余裕を持ってゴールできるタイム。そこで今度は、「サブ4いけますよ!」と声を掛けます。サブ4は市民ランナーにとって1つの壁なので、これを目指して頑張っている方は多いと思ったからです。

■気力のラストラン
しかし実は、痛みや疲労を感じなかったのもここまで。37km地点を越える頃には、再び痛みと疲労に襲われていたんです。しかし私が声を掛け、それに応じて頑張ろうとしているランナーがいる。そう思うと、私が弱音を吐くわけにはいきませんでした。

するとラスト3km。ここで、再び前半で併走させて頂いたぺーサーのおじさんに出会いました。

「4時間は切れるよ!最後まで頑張って!」

そうエールを送ってくれるおじさんに、感謝が溢れ出しました。

「4時間切りますよ!ゴールで待ってます!」

そう伝えて手を振り、ラストラン。ゴールが見えたときの清々しい気持ちは、今でも鮮明に思い出すことができます。ゴールタイムは、手元の時計で「3時間54分05秒」。目標を大きく上回り、そして想像以上に充実感あふれるレースとして終えることができました。

5分程して、ぺーサーのおじさんもフィニッシュ。しかしまさに“ペース通り”走るのは、お見事です。固く握手させて頂き、続々とランナーがゴールする中で京都マラソンを終えました。
644258_514183768620862_206690470_n

途中、声を出すのがキツくなることもありました。走り終わってみると、喉もガラガラ。しかしそれだけ、私はいつも大勢の方々に支えられて走っているのだと知りました。すべてに感謝…まだ全然足りませんが、新しいレースの楽しみ方を見つけた気がしています。
 
膝の痛みは、走り終えてまた復活してしまいました。今度は、ちゃんとベストな状態で走れるようコンディションを整えたいと思います。
京都マラソン、素晴らしい大会でした!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です